深夜1時ご来光を目指して出発。ここからは夏とは言え高度3000mの深夜、温度も相当下がってくるので上下とも防寒着を着用でスタート。回りを見ると頂上を目指す登山者のヘッドライトが光の道のようになっている。こんなにたくさんの人がいるのに日が昇るまでに頂上へ着けるのだろうか?9合目を過ぎたのが3時半、日の出は5時前ぐらいとのことで後1時間30分。あせってもしかたないのでゆっくりと登って行く。4時過ぎから少しずつ明るくなってくる。そして4時半頃に頂上の鳥居のすぐ下までつく。ガイドの人の話ではこの上は人が一杯でもう上がれないのでここでご来光を待つとのこと。登山道から少し外れて休憩場所を確保。このあいだに朝食の弁当をほおばる。

富士山 2012728日~729

槍ヶ岳
この後下山開始までの6時までは自由行動ということで、山頂の碑をバックに写真をと思ったが回りに人が多すぎてあきらめる。次にトイレ、この付近には1か所しかなく長蛇の列、まだ我慢はできそうだが早めに並ばないと間に合わなくなる。トイレとラーメン、記念の登山バッチを買っていたらもう集合時間、火口の中をチラッと見て集合場所へ。

山を登っているというより行列にならんでいるというような感じではあるが、確実に高度は増してきて7合目の山小屋の前を通り過ぎると鎖場の急登になった。ここが難所で渋滞になっているのであろうか。ここまでくると雲海も眺められるようになり、だいぶ上がって来たなという実感がわいてくる。ただ、渋滞は相変わらず続いていて8合目に着くのは何時になるか心配になってきた。7時を過ぎると辺りが暗くなってきてふもとの町の灯りが見えるようになってきた。頭にヘッドライトをつけゆっくりゆっくり上がっていくと8時過ぎに予定の山小屋についた。予定より早かった?

富士山に登った。日本一高い3776mの山である。とは言うもののこの山の登山は今では観光化していて、最近では毎年2030万人の人が登っている。新聞のチラシの普通の旅行案内の中にも掲載されている。そういうわけでこのチラシの応募に申し込んで富士登山ツアーに参加することにした。日程は初日の早朝にバスで北陸を出発、昼過ぎに富士山5合目に着く。ここから歩き始め、夜の9時頃に8合目の山小屋で4時間ほど仮眠。1時ごろに山小屋を出発、4時過ぎに山頂でご来光、その後下山(往復約約12km)、石川県には夜10時ごろ到着。結構ハードなスケジュールである。

槍沢ロッジ

雲は下の方には広がっているが上にはあまりないのでご来光は拝めそうである。待つこと20分ぐらいで太陽が雲の彼方から登ってきた。朝日が昇るのを見たことは何回かはあるが、やはり富士山の頂上で見る日の出は格別のものがある。頑張って登って来たかいがあったということだ。誰かが「バンザイ」と叫びだして何人もの人が同調していた。

いよいよ登山開始、ガイドの人のペースに合わせてゆっくり目で登っていく。登山道は幅広く傾斜もまだほとんどないので今のところは楽なペースである。最初の1時間ほどは木が生えていて花も咲いているので山の中という雰囲気だが、6合目を超えたあたりからは火山礫の荒涼とした斜面と変わってきた。ここからは登山道もジグザグで足元に気をつけて登らねばならない。こんな中7合目に近づいたころから渋滞がはじまった。上を見ると登山道に人があふれているのが見える。ガイドの人の話だと今日は5000人の人が富士山に登っているとのことで今シーズン一の人数だそうである。

ザックを降ろし登山靴を脱いでみんなの集合を待つ。ところがガイドの人や添乗員も降りてきたが、1組の夫婦だけが時間を過ぎても降りて来ないとのこと。みんなが心配していたが、それでも1時間ほどして無事に降りてきた。
 この後、近くの温泉で入浴、昼食をとってから石川県へ直行。ツアーバスは自分で運転しなくてもいいので楽だが時間がどうしても制約される。次に来るときはゆっくりとお鉢巡りをして本当の日本の頂上(剣が峰)へ行ってきたいと思う。





夕食はカレーライス、山小屋の定番のようである。同じテーブルで食べていた家族は20代の娘と50代の父親、ちょっとうらやましかった。食べ終わると明日の朝の弁当を渡されて早く寝て下さいとのこと。次のお客さんが待っているようである。寝るところは山小屋では当たり前のカイコ棚のようなところで見知らぬお客さんと雑魚寝。当然、風呂もテレビもないので早めに寝る。と言っても12時までの3時間ほどのほんとの仮眠。

上高地

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あわただしく下山開始。下りは渋滞ということはないが砂とガレキの道で歩きにくい。最初は団体行動で降りていたがだんだんばらけて来たので途中からは自由行動で下山することになった。昨日出発した場所に11時までに降りてきてくださいとのことである。3時間ほどで残り4kmなのでゆっくり行っても間に会いそうである。だが、やはり下りの連続で膝がガクガクしだしてきたので慎重に足を進める。膝に加えてザックの重みで肩が痛くなってきたが、それでもなんとか集合時間の1時間前には到着。

バスに揺られること約8時間、昼1時過ぎようやく富士山5合目吉田口へ到着。バスに乗っているだけで疲れたのにこれから本番のほぼ徹夜の登山である。がんばろう!
吉田口は登山口というより都会のショッピングセンターのような賑わいである。身支度を整えてガイドの人を先頭に出発。ツアーの人数は約30名だが今回初めて会った人ばかりなのではぐれないように気をつけなければならない。ツアーのバッチでもあれば同じツアーだとすぐわかるのだが今回はないそうである。
1日目、朝5時、小松インター近くでバスを待つ。駐車場には5,6人の人がいて同じツアーに参加するひとのようだ。バスが来てザックを下のトランクに入れて乗り込む。シートの隣はまだ空席だが後で乗ってくるとのこと。金沢までの数か所でお客を乗せて富士山を目指す。隣には自分と同じような中年の男性が座り、富士山は去年に続いて2回目だと言っていた。去年は雨でたいへんだったので今年は晴れるといいなと言っていた。今のところ天気予報では雨は降らないとのこと。あたってくれればいいのだが。